機種レポート番外編!ガスコンロの天板(トッププレート)の特長、選び方特集
こんにちは!ガス器具ネットWEB担当です。
いつも商品を載せる時には、カタログを隅から隅まで読みこんだり、
メーカーさんに細かな特長を教えていただいたりするのですが、
商品説明では語りきれない情報がたくさんあります。
そこで今回は、機種レポート番外編として、
ガスコンロの天板(トッププレート)の素材に特化した記事を書いてみました。
素材の種類や、各メーカーの特徴も交えてご紹介いたします。
少しでもお好みのガスコンロを選ぶ助けになりましたら嬉しいです。
ガラストップ
一番人気のガラストップは、フラットな強化ガラス製の天板です。
透明感が美しく高級感があり、耐久性、耐熱性に優れ、お手入れも簡単。
デザイン性、お手入れ性とも素晴らしく、現在主流のタイプです。
色・柄も楽しめる、おしゃれガラストップ
明るめのカラーや、キラキラと反射するミラータイプもあります。
よーくカタログを見ていただくと、定番のドットのほかにも、多彩な柄がありますよ♪
お値段・こんな人にオススメ
中級~最上級グレードまで幅広く採用されています。
見た目の美しさとお手入れの簡単さを重視する方にオススメです。
メーカーごとの特長
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リンナイ
ドイツ・ショット社製のセランガラスを採用(機種によります)、
車のフロントガラスにも採用されており、頑丈で熱や衝撃に大変強く、
柄や質感も美しいガラストップです。
また、天板が熱くなりにくいヒートオフ構造も特長です。
丈夫さとデザイン性重視の方にオススメ。 -
ノーリツ
日本電気ガラス製の結晶化ガラスを採用。
親水性の特殊なコーティング「親水アクアコート」が施されており、
がっちりした汚れも水だけで浮かせて簡単に落とすことができます。
うっかり汚れを放置しがちな人や、安心の日本製が好きな人にオススメ。 -
パロマ
同じく、日本電気ガラス製の結晶化ガラスを採用。
親水アクアコートはありませんが、丈夫さと美しさは同等ですね。
お手頃機種が多く、リーズナブルなものをお探しの方にオススメです。
ガラストップは割れるの?
通常使用ではめったなことでは、割れたりしませんのでご安心ください。
例えばノーリツの場合は、
試料を800℃まで熱したのち水に投げ込んでも割れない、
1.8kgの専用おもりを40cmの高さから落としても
問題の無い強度で作られています。
また、IHコンロのように五徳がなくガラスが
むき出しのものも普及していますので、
ひんぱんに割れるようなものではないといえます。
ただし、大掃除の時に中央部分に人が乗ってしまった、
中身の入った重い鍋を落としてぶつけてしまったなどの無理な力が加わると、
まれにヒビや割れが発生することがあります。
その場合の修理費はメーカー保証対象外なのでご注意を!!
強化ホーロー(ガラスコート)
ホーローの上からさらにガラス質のコーティングが施されたものです。
ガラストップと同様にフラットなのでお手入れも簡単。
ガラスのような透明感はありませんが、
鉄の強さとガラスの光沢感をあわせ持つ素材です。
タカラのホーローシステムキッチンなどでもおなじみですね。
特長
割れる心配のない鋼板の丈夫さと、発色が良く鮮やかな色展開が魅力です。
キラキラとしたマイカが練り込まれ、おしゃれなカラーも多いです。
純白やピンク、ショコラなどのポップなカラーもガラスコート系ならでは。
丈夫さとデザイン性を兼ね備えるなら、ガラスコートモデルがオススメです。
お値段・こんな人にオススメ
中級~中上級グレードに多く採用されています。
お値段は、ガラストップと同じか少し安い程度。
ガラストップかガラスコートか、好みで選べるモデルも多くなっています。
お手入れ
ガラストップのようにフラットなので、お手入れは簡単。
温かいうちにお湯拭きしておくだけで、簡単にきれいになります。
汚れがひどい時は、濡らしたスポンジの硬いほうか亀の子たわしで軽くこすってからお湯拭きを。
メーカーごとの特徴
強化ホーロー素材は各メーカーで名称が異なります。
どれがガラスコートなのか分からない方はご参考まで。
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パロマ「ハイパーガラスコート」
パロマさんいちおしのとにかく丈夫な天板です。
上級モデルではフレームレスのスタイリッシュなタイプも出ています。
美しい光沢、丈夫で傷が付きにくく、金たわしでのお手入れもできます。
長く使いたい方にオススメです。
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リンナイ「パールクリスタル」
マイトーンシリーズやラクシエシリーズに採用されています。
ピンクやベージュなどかわいらしいカラバリエーションが豊富。
色を楽しみたい方にオススメです。
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ノーリツ
現行モデルでは対応がありません。
ホーロー
ホーロー鍋などでもおなじみの、鋼板にガラス質のコーティングが施された素材です。
ツルンとした表面で、お手入れしやすく耐久性に優れています。
かなり汚れてしまっても、ガシガシお手入れできるので、
よく汚れを落としてみると意外とピカピカ、なんていうこともあるようです。
長く使いたいならホーロー、オススメです。
また、これはホーローならではなのですが、
天板とバーナー周りが昔よりもずいぶんよくなっています。
昔のタイプから、ちょっと並べてみました!!
ずいぶん変わったのが分かりますね!
最近のタイプは「ぽこっ」と盛り上がってすき間が小さいのが分かりますか?
本体内部に煮こぼれが入りにくくなっていますので、
ホーローをお求めでしたら新しいタイプが良いと思います♪
ガスコンロ、目立たないところでどんどん進化しています。
メーカーにより、独自の名称で呼ばれていることがあります。
「ホーロートップ」と書いてあることもありますし、
「メタルトップ」「Gクリアコート」「プラチナカラートップ」「クリスタルコート」などもホーロータイプです。
お値段・こんな人にオススメ
エントリーモデル~コスパモデルに多く採用されています。
デザインにそれほどこだわらず、コストパフォーマンス重視なら、
ホーロー天板モデルがオススメです。
お手入れ
普段は、温かいうちにお湯拭きしておくだけで、簡単にきれいになります。
汚れがひどい時は、濡らしたスポンジの硬いほうか亀の子たわしで軽くこすってからお湯拭きを。
注意点
お鍋と一緒で、汚れを放置して焦げついてしまうと、落ちにくくなることがあります。
どの天板もそうですが、今日の汚れは今日のうちに!がきれいを保つコツですね。
ステンレス
天板がステンレスで成形されたものです。
主に業務用ガスコンロに採用されており、
国内の家庭用ではノーリツのS-Blink + Doなどに採用されています。
ちなみにこの「+Do」、他に同種のモデルが無いこともあり、
10年程も売れ続けているおそるべき超ロングセラーコンロです。
▼プラスドゥについてはこちらも併せてどうぞ!
S-Blink + Doの機種レポート
頑丈で錆びにくく、ピカピカに磨き上げることもできるので、
長く愛用していただくことができます。
お値段・こんな人にオススメ
お値段は中上級グレードになります。
ヘビーデューティなものが好きで、デザイン性重視の方にオススメです。
注意点
ステンレス素材はどうしても熱で赤茶に変色したり小傷がついたりしますので、
それを「味」ととらえられる方でないと、気になってしまうかもしれません。
アルミ
まだ採用機種は少ない、アルミ削り出しタイプの天板です。
熱伝導がよく天板が熱くなりにくいため、
汚れが熱でこびり付きにくいのが特長です。
ノーリツ「ピアット」シリーズや、リンナイ「デリシアグリレ」に採用されています。
最近では「テフロンTMプラチナ」コーティングのアルミ天板も発売され、
よりお手入れ性にこだわりを持つ方々に支持されています。
お値段・こんな人にオススメ
メタリックな質感が特長的で、個性的なコンロが欲しい方にオススメです。
お値段は中上級グレードのガラストップと同程度です。
注意点
アルミは柔らかい金属なので、硬いヘラなどでこすると傷がつくことも。ゴトクが当たる部分には傷がつかないようにクッション材が付いています。
フッ素コート
鋼板に油をはじくフッ素コーティングが施されたものです。
現在では量販店モデルやカセットコンロなどに採用されています。
最新のメーカーカタログからはフッ素コートはほとんど無くなり、
お手頃機種ではホーローを採用されていることが多くなっています。
お手入れ
たわしやクレンザーは厳禁。
硬いものでこするとフッ素が剥げてしまいますので、
汚れをためないようにこまめなお手入れが一番です。
普段のお手入れは、温かいうちにお湯拭きを。
まとめ
お好みの天板はありましたでしょうか?
下表にまとめてみましたので、ご選択の参考にしてみてくださいね!
トップ材質 | 特徴 | 長所 | 短所 |
---|---|---|---|
ガラストップ | 天板が結晶化ガラス(耐熱強化ガラス)のタイプ。ふちが付いているものとフレームレスのもの、フレーム一体成型のものがあります。 | 鏡のような輝きとガラスの透明感が美しく、耐久性、耐熱性に優れ、お手入れが簡単。現在の主流。 | 重いものを落とした場合破損の恐れ有り。 |
ガラスコート(強化ホーロー) | 硬質ホーローにさらにコーティングを施し、強さと発色を向上させたタイプ。各メーカー名称が異なり、「ハイパーガラスコート」「パールクリスタル」「Gクリアコート」などがある。 | ガラスの光沢感と、鋼板の堅牢さを併せ持ち、割れない。色バリエーションが豊富。ガラストップに比べて価格が安い。 | 重量がある。透明感は無い。 |
ホーロー | ホーロー鍋でもおなじみ、鋼板にガラス質のコーティングが施されたタイプ。 | 耐久性に優れ、硬い物でこすっても大丈夫。 | 昔ながらのデザインで、おしゃれ感は低め。高級感はあまり無い。 |
フッ素コート | 鋼板にフッ素コーティングがされたタイプ。 | 油をはじくのでお手入れがラク。価格が安い | 硬い物でこするとフッ素が剥がれるので注意が必要。熱に弱く、だんだん油を弾かなくなっていく。 |
ステンレス (高級タイプ) |
ステンレスで成形されたタイプ。主に業務用に採用されており、家庭用モデルはわずか。 | 頑丈で使い込むほど味がでる。業務用のようなシンプルさがある。 プロの厨房のようなインテリアが楽しめる。 |
熱によって赤茶色に変色する。強くこすると小傷が付きやすい(それも味に)。 |
アルミトップ (高級タイプ) |
アルミ削り出しのタイプ。ここ数年で出始めました。メタリックなかっこよさが特徴的。 | 熱伝導が良いことにより熱が素早く分散するため、汚れが焼付きにくくお手入れが楽。 最近では、さらにお手入れの簡単なテフロンコーティングの製品も発売されています。 |
まだ種類が少ない。キズに注意が必要。 |
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